Web戦略とは?マーケティング戦略との違い

「広告費を増やしてもCVが伸びない」
「競合との露出で差をつけられてしまう」
「集中すべきことが決められない」
といった課題を解決するには、限られた時間と予算を有効活用し、「勝てる土俵に絞る」という戦略が必要です。

 

この記事では、着実に成果を積み上げるために、目的と数値(KGI/KPI)、市場・競合の把握、顧客設計、施策の取捨選択、運用改善の5つのステップを通じて、売上に直結する戦略を解説します。

 

Web戦略の定義と役割

Web戦略とは、Webを活用してビジネスの目標を達成するための計画です。

売上や問い合わせ、採用応募といった成果から逆算し、どのチャネルで誰に何を届けるか、どの順番で実行するかを設計します。なお、ここでいう戦略とは方向性であり、具体的な施策は戦術です。例えば「半年で認知度を上げる」や「6か月で資料請求30%増」は戦略であり、「SNSで広告を運用する」や「比較記事を公開する」は戦術です。両者を混同せず、目的→指標→手段の順で整理することで、投資対効果を測定しやすくなります。

 

経営・マーケティング戦略との関係性

経営戦略は、企業が「どこで、何を強みに、どのような指標を伸ばすと勝てるのか」を定める最上位の方針です。一方、マーケティング戦略は、その経営方針を市場で具現化するために、「誰に、何を、いくらで、どの立場から、どのチャネルで伝えるか」を決める方針を指します。

 

これらとWeb戦略の関係は、上から下へと流れます。まず経営戦略で方向性を決め、次にマーケティング戦略で市場での戦い方として落とし込み、そして、Web戦略でWeb上での具体的な施策として実行します。

 

例えば、経営戦略で新規契約を最重要視し、信頼による差別化を図る場合、マーケティング戦略の設計は意思決定者に安心とサポートを訴求できるよう設計します。そして、Web戦略では、比較・事例・料金体系のページを充実させ、検索広告とSEOを通じて資料請求を増やす施策が展開されます。

 

「Web戦略」が重要な理由と中小企業が直面する課題

デジタル化で加速する競争と市場環境

Web戦略が重要な理由は、デジタル化の進展により市場競争が激化しているためです。総務省のデータによると、インターネット広告の支出が年々増加しており、2023年には総広告費が3兆3,000億円に達しました。これは多くの企業がWeb集客に注力しているため、Web戦略なしで場当たり的な施策では成果を出すのは困難と考えられます。

 

しかも、広告チャネルが多様化している現在は、検索連動型、SNS動画、リターゲティング広告のいずれにおいても入口の選択が重要です。

 

出典:電通|2023年 日本の広告費 - 2024002-0227.pdf 総務省|令和6年版 情報通信白書|データ集 をもとに作成

 

中小企業が抱えるWebマーケティングの課題

広告に課題を抱えている中小企業も少なくありません。下記の東京商工会議所の中小企業のDXの課題に関する調査結果では、「ITを使いこなせる人材が不足している」「業務内容にあったサービスを見つけられない」「導入の効果が分からない」などの回答が目立ちます。

 

Web集客の施策に投資をしても、その投資額に対してどれだけの利益を得られたかが不明な点があると、目標を達成することはできません。だからこそ、Web戦略に関する知識が必要です。

 

出典:東京商工会議所|中小企業のデジタルシフト・DX実態調査

 

 

Web戦略の立て方【5つのステップ】

STEP1:ゴール(KGI/KPI)を数値で設定する

最初にやるべきことはゴールの数値の設定です。例えば「6か月で資料請求を30%増やす」と決めたら、そのために必要な「中間ゴール」を決めます。

 

中間ゴールでは、サイトの訪問数や申し込み率(訪問者が資料請求した割合=成約率)、資料請求1件あたりの費用などを見ます。週単位といった数値を確認する頻度と、上限費用、中止ラインも先に決めておくのがポイントです。

 

STEP2:自社・市場・競合を徹底分析する

マーケティングにおける分析手法は数多くあります。例えば、SWOT(強み・弱み・機会・脅威)や3C分析(自社・顧客・競合)を使って現状を把握します。

 

ここで決めるのは「勝てる土俵を見つけること」です。競合他社と比較して、自社が短納期で対応できる、またはサポートが手厚いなどの強みが明確な場合、その強みを活かした戦略に注力します。このように、Web戦略でのやる・やらないの線引きが、無駄をなくし、効率化につながります。

 

STEP3:ターゲット・ペルソナ・カスタマージャーニーを設定

目標と勝てる土俵を実現するためには、まずターゲットを設定し、その中からペルソナを具体化します。実際に年齢や役職、価値観、行動特性などを細分化し、「相手の目線」で情報を届ける準備をします。

 

次にやることは、ペルソナが自社を認知してから購買に至るまでの行動プロセス(カスタマージャーニー)の設計です。これはユーザーの検索意図や行動心理をもとに、ニーズ発生 → 情報収集 → 比較検討 → 購買といった流れを逆算し、適切なタイミングで最適な情報を届けられるようにします。こうした設計をすることで、施策の効果を最大化し、無駄な広告費や工数を削減することが可能です。

 

STEP4:施策選定とKPI設計

戦略を実行するための施策は、下記のように目的別の施策を整理します。

 

  • 短期で顧客を獲得する場合:検索広告(指名+意図の強い複合語)とリターゲティング
  • 中期で顧客との信頼構築を狙う場合:SEO(比較・選び方・事例)とホワイトペーパー

 

各施策では1~3個の主要KPI(申し込み率や商談化率など)を割り当て、予算を決めておきます。このような施策を決める際は、期待できる効果と割ける予算と一緒に、結果を出すまでの即効性を意識することが重要です。

 

STEP5:PDCAで改善・最適化する

実行した施策は、その結果を定量的に検証し、KPIの達成度や想定との乖離を確認します。効果的な施策は継続またはさらに強化し、成果が出ないものは速やかに修正または中止します。

 

重要なのは、KPIを定期的に見直し、施策を柔軟に調整することです。市場環境や顧客ニーズは変化するため、それに合わせて指標をアップデートし、常に最適な状態を維持します。

PDCAを回し、検証と改善を継続することが、Web戦略を成長させる鍵となるのです。

 

 

代表的なWeb戦略と活用のコツ

 

SEO・コンテンツマーケティング

中長期でGoogleでの自然流入を伸ばし、自社のブランドを確立するための戦略です。Googleに評価されるには、検索意図に基づくWebサイトや記事の設計、内部リンクの最適化などがあります。

 

また、キーワード戦略も重要です。検索ボリュームの大きいビッグキーワードと一緒に、商談につながるミドル・ロングテールのキーワードを選定し、それに基づくコンテンツ作成によって着実に成果を積み上げることができます。さらに、定期的なリライトを通じて記事のクオリティを高めることも有効な戦略です。

 

Web広告

短期間でアクセス数やコンバージョンを増やすのに効果的な方法です。

中でも検索広告(リスティング広告)は、すでに明確なニーズがある顕在層にアプローチするのに適しています。一方、ディスプレイ広告や動画広告は、まだ課題を認識していない潜在層に情報を届けることが可能です。

 

さらに、一度サイトを訪れた方に再度アプローチをかけるリターゲティング広告を取り入れることで、取りこぼしを防ぐ設計にします。

 

運用する際のコツは、下記の通りです。

・クリック単価の上限を決める
・除外のキーワード(否定キーワード)を指定する
・広告文・画像のテスト計画を立てる

 

最終的に、どの広告が成果に貢献したかを評価します。成果がつながりやすい訴求内容や配信メディアをログに残すことで、次回以降の運用が円滑に進み、再現性を向上させることも可能です。

 

SNSマーケティング

認知・共感・エンゲージメントを創出し、検索以外の接点を広げる戦略です。SNSの特徴を理解したうえで、扱う商品やサービス、ターゲットなどを考慮して決めます。

 

例えば、X(旧:Twitter)は、情報の拡散力とスピード感に優れており、リアルタイムな話題との相性が良いため、最新情報を発信したい企業に向いています。

 

一方、Instagramは写真や動画を中心に世界観を伝えるのに長けています。ファッションや美容、ライフスタイルなど、見た目や雰囲気でブランド価値を訴求したい商材に効果的です。

 

このように、SNSで成果を出すには、自社の商品・サービスに適切なSNSを選ぶことが鍵となります。

 

メールマーケティング

見込客との関係性の構築と、購入・問い合わせにつなげるための手法です。

例えば、資料を請求してくれた方に、事例集やお役立ちノウハウなどのメールを段階的に配信します。このようにメール配信を継続することで、忘れられるリスクを防ぎ、信頼関係を築くことができます。活用のコツは、相手の状況に合わせた配信をすることです。

 

購入前と導入後では知りたい情報が異なるため、メールを一斉送信せず、グループごとに最適化します。例えば、「資料請求後に○日後にメールを送信する」といった施策から始めるだけでも、売上向上につながる可能性があります。

 

AI・自動化活用

AIや自動化は、作業効率化にとどまらず、人間がより集中すべき業務に注力することを可能にします。AIがWebサイトからの問い合わせ内容を分析し、優先順位を判定することで、ビジネスの機会損失を防ぐことができます。また、毎週のレポート作成の自動化やチャットボットによる即座の対応は、時間も人件費も節約できます。

 

AIや自動化の導入は、難しいことを考える必要はありません。単純作業をAIに任せたり、必要な情報に気づける仕組みをつくるといった、取り組みから始めることができます。たとえ少人数のチームであっても、体制を整え、工夫をすることで大企業並みの対応力を発揮できるようになります。

 

Web戦略の成功事例

ここでは弊社の3つの成功事例をご紹介しましょう。

 

<事例1>

これはInstagramの事例で、広告を配信し、フォロー&いいねをしたユーザーに対してプレゼントをするというキャンペーンでした。

 

通常の投稿は、閲覧数が5万未満でしたが、キャンペーン時の投稿は7日目以降から伸びていき、40万近くの閲覧数に達しました。獲得したフォロワーは1,584、いいね数は3,696です。

 

<事例2>

広告配信なしのXで通常投稿をした事例です。アカウントをフォロー&リポストしてもらうキャンペーンで、表示20万超、リポスト5,548、いいね2,309を獲得できました。期間中のフォロワーは、48,241から51,920と3,679人増加(+7.6%)し、広告費ゼロでも成果を生んだ好例です。

 

<事例3>

釣り初心者をターゲットとしたコンテンツ提供サイトを構築し、年間を通じて記事と動画を継続的にアップロードした結果、シーズンごとに釣れる魚に関する記事などが恒常的に高いPV数を獲得しています。検索結果では常に最上位に表示される、強力なWebサイトへと成長を遂げました。

 

 

まとめ|Web戦略で持続的な成長を実現しよう

Web戦略は、目的と数値→分析→顧客設計→施策→改善の一貫性を考えるのが重要です。「勝てる土俵」に集中することで、限られた予算でも成果を最大化できます。

 

とはいえ、Web戦略を始めて日が浅い方の中には、「やり方が多くて、何から始めればいいのか分からない」と感じている方も少なくありません。

 

弊社では、貴社のニーズに合わせたKPI設計から実行・運用まで伴走します。まずは無料相談で課題を可視化し、最適なWeb戦略をご提案します。

 

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