「イノベーション」の最先端
こんにちは!スプラシア佐藤です。
11/16・17に渋谷ヒカリエで開催された『TechCrunch Tokyo 2017』に参加してきました。
スタートアップ企業が競い合う「スタートアップバトル」、投資家や海外企業社長などによる魅力的な講演、ブースでのface to faceでのコミュニケーションなど、盛りだくさんで満足度の高いイベントでした。
今年のTechCrunch Tokyoで印象的だった3つのポイント【マッチング】【専門的】【投資動向】について、レポートさせていただきます。
マッチングサービスの台頭
ビジネスシーンでは:リソースとスペース
今回スタートアップバトルに参加している20社はもちろんのこと、出展ブースのサービスを見ても【マッチングサービス】が多く紹介されていました。ビジネスシーンにおいて、エンジニアやデザイナー、人材採用などの「ヒト(リソース)」のマッチングはよく知られているところですが、それに加えて、会議室や倉庫などの「スペース」をマッチングシステムで運用している会社も見られました。テレワークやコワーキングスペースが増えている昨今において、これらのサービスが増えてくるのも納得ではあります。
パブリックシーンでは:体験とスペース
一方、一般向けサービスとして「習い事」や「荷物預かり」など個人間のマッチングサービスを提供している会社もありました。少子化に伴う子供1人あたりに使われる金額の増加、インバウンドの増加に伴う宿泊施設・観光地の増加・改善など、スタートアップ企業の提供するサービスは今の社会シーンをよく反映しています。より効率的にサービスを受けられるように代理をはさまない直接のコミュニケーション(CtoC)として、今後もマッチングサービスはより浸透していくように思います。
専門性の高いサービス展開
業界特価型が成功のかぎ?
「職人」「受付」「ホテル経営者」など、特定の人たちに向けたサービス展開をしている会社が目立ちました。日本国内において汎用的なサービスはほとんど行き届いている現状があり、「まだ手を付けられていなかった業界」に対してベンチャー企業のサービスが価値を発揮しているという状態が考えられます。国内向けサービスに関しては、今後もニッチな専門性のへ向上・傾倒が見られるのではないでしょうか。
投資動向の変化
大型調達の傾向
今年のTechCrunchでは、インキュベイトファンド 代表パートナー:村田祐介氏と投資家:千葉功太郎氏による対談がありました。
最近の投資動向や今後の注目株についてのお話しがあったのですが、中でも「スタートアップ企業の調達が大型化している」という話題が。「以前は何千万単位での調達が多くあったが、最近では3億円前後の大型調達がよく見られる」とのことでした。これには大手企業による投資の増加も影響しているとか。
仮想通貨による動き
対談の中で、「今後はIPOよりICOの方が主流になるのではないか」といった話も飛び出しました。
IPOは従来の新規公開株による資金調達方法。一方、ICOは新しい仮想通貨を作り、それを用いて資金調達をする方法です。昨今何かと話題の仮想通貨。有名どころだとビットコインですね。給料の支払いを仮想通貨で行っている会社もあるとのことで、これらの新しい動きもベンチャー企業から起こっていくということでした。
まとめ
「AI」や「VR」などの最新技術を用いたサービスを展開している企業様もたくさんいらっしゃいましたが、やはり【マッチング】の範囲の広がりが気になった2日間でした。
「リソース」だけでなく、「空間」や「体験」までもがマッチングビジネスとして稼働するようになり、個人間、企業間でも比較検討がより一層容易になっていきます。
そこではますます【サービスの独自性】が求められるようになります。
自社サービスの独自性を磨くとともに、互いにアウトソースしあえるようなパートナー網を広げていくことが、これからの企業には求められるのではないでしょうか。
※TechCrunch Tokyo 2017
http://jp.techcrunch.com/event-info/techcrunch-tokyo-2017/